2016年4月の記事一覧
遅ればせながら、着任のあいさつ
この度の人事異動で、本校に着任しました安瀨一夫です。前任校は、県立石川高等学校でした。いわきの地は、好間高等学校離任以来ですから、21年ぶりとなります。いわき総合高等学校の生徒の魅力をさらに高めるべく努力してまいりますので、本校への御協力御支援をよろしくお願いします。
早足に桜の季節が過ぎ、シャクナゲの香りを感じる頃となりました。
4月は、始業式・入学式・新入生歓迎会・部活動登録・身体測定等々の行事が続きます。5月の連休前後には、高体連の地区大会が開催されるので、3年生を中心に部活動にも熱が入っています。この時期は、生徒・教職員の疲れがピークになる時期で、体調管理を気遣いながらさまざまな活動をすすめているところです。
さて、本校は、4月7日(木)に始業式、翌8日(金)に入学式を行い、新しい年度が本格的にスタートしました。入学式では、美術部員が1年生の教室の黒板に、歓迎のチョーク絵を描き新入生を温かく迎え入れてくれました。11日(月)の新入生歓迎会では、運動部・文化部・家庭クラブが趣向を凝らし、これまでの活動の一端を紹介してくれました。
今、生徒たちの晴れやかな声が校舎内外に満ちています。チャレンジ精神旺盛で礼儀正しい本校生の活動する姿に圧倒される日々を過ごしています。先生方も意欲的に魅力ある授業を展開しています。まさしく春です。生の躍動を感じています。
ところで、私は、始業式・入学式等を通じて、生徒たちに次のようなメッセージを伝えました。
一つ目は、自他の命を大切にしてほしいということです。生きていること、そのこと自体に価値があるので、自らを含むあらゆる命に敬意を払ってほしいということです。
二つ目は、これまでの本校の取り組みを継承しつつ、さらに個性輝く学校づくりを共に進めていきましょうということです。個性は、具体的な行動や取組から生まれ育っていくものです。学業・部活動・委員会活動、そして趣味の世界でもいいので、自らの目標を定め、目標実現のために必要なことを、日々の生活の中で着実に積み上げていきましょうということです。
三つ目は、感動する心と人に感動を与えることができるものを自分の中に育てて欲しいということです。感動する心は、対象とするものに正面から向き合うことで生まれます。この姿勢ができたとき、人を感動させるものづくりが始まります。自分が躍動することで、他者が感動してくれる素晴らしさを経験してほしいということです。
四つ目は、ルールと責任についてです。芸術・スポーツが美しく感動を生むのは、ルールに基づき行われるからでしょう。ルールや責任は、自らを縛るものではなく自らの可能性や自他の関係性を広げるものと考えています。生徒の皆さんは、このことをしっかりと理解して学校生活を送ってほしいということです。
最後に、「天は自ら助くる者を助く」という言葉を紹介しました。幸せになるか不幸になるか、成功するか失敗するかは、自分の心と行動が決めるのです。もちろん、外部的要因もありますが、少なくとも内部的要因で自分の成長を諦めてはいけません。いわき総合高校の3年間で、確実に自分を成長させましょうということを伝えました。
校是の「個性・自律・創造」の下、教職員一丸となって、挑戦・躍動・感動・成長する生徒を育てていきたいと考えています。よろしくお願いします。
平成28年度入学式 式辞
福島県立いわき総合高等学校 平成28年度第15期生 入学式 式辞
風光る中、薄桃・黄・白と咲き競う花びらに生命が躍動する春を感じる季節となりました。
この佳き日に、福島県議会議長 杉山 純一 様、PTA会長大和田 清 様、同窓会会長 佐久間 均 様をはじめ、多くのご来賓、保護者、関係者の皆さまにご出席いただき、福島県立いわき総合高等学校 第15期生240名の入学をお祝いいただけますこと、本校を代表しまして心より感謝申し上げます。
ただいま入学を許可された240名の皆さん、入学おめでとう。皆さんの本校への入学を、教職員並びに在校生とともに心から歓迎します。
保護者の皆様方、お子様のご入学 誠におめでとうございます。お子様は、15の春の大きな試練を乗り越え、本日、本校に入学が許可されました。このことは、本人のたゆまぬ努力の成果と思いますが、保護者の方々の温かい励ましがあったからこそだと推察いたします。本日より、教職員一同、本校の特色ある教育を展開しお子様の成長をしっかりとサポートしていくことをお約束します。
いわき総合高等学校は、生徒の多様な個性を尊重し、それぞれが持つ創造性を最高点まで高める教育をしたいと考えています。そのために、生徒の皆さんには、自らが心と身体と言葉をコントロールすることを求めたいと思います。
本校では、自分の興味・関心に基づいて学びを深め、最良の進路選択が可能となる教育環境を用意しています。学びの科目群として、人文国際、自然科学、情報、芸術表現、スポーツ健康、生活福祉の6系列をもうけており、それぞれの系列で魅力ある先生たちが特色ある授業を実施しています。
また、その道の専門家や企業のトップによる講演会、大学での授業や企業での就業体験等、キャリア発達に資する豊富な機会を提供するなど、外部の教育資源を活用できる体制ができています。
皆さんの目標が実現されるには、このような豊かな教育環境を活かすとともに、「指示を待つ」のではなく「自らが動く」姿勢を持ち続けることが大切だと考えています。まず、自分の目標を、保護者・先生・友人に話すことがスタートです。言葉は力です。宣言することで目標は実現されるのです。そして、行動です。進学を考えている人は、まずは大学に足を踏み入れましょう。就職を考えている人は、希望する職場を見学してみましょう。スポーツや演劇等の世界を目指す人は、ライブに足を運びましょう。本物に触れ感動することで、感動を与えられる自分を創りあげることができます。
皆さんは、自らの選択と責任により、学校生活の充実と進路実現を達成することができるのです。
本校は、大正3年の内郷村立農業補習学校の創立から数えると100年を超える歴史を持つ学校ですが、いわき総合高等学校としての歩みはまだ13年と若い学校です。しかし、先輩たちの力によって、現在では、いわき・福島にとどまらず全国にその魅力を発信できる学校となっています。新入生の皆さんのそれぞれの「てっぺん」を目指す力の相互作用により、本校をさらなる高みに引き上げてほしいと期待しています。
さて、本校の教育理念は、個性、自律、創造です。本校は、皆さんの個性を尊重する学校でありたいと願っています。これは皆さんの協力がなければ維持できません。あなたの個性が尊重されるということは、彼や彼女の個性も尊重されるということです。フランスの啓蒙思想家ボルテールの言葉に「私はあなたの意見には反対だ、だがあなたがそれを主張する権利は命をかけて守る」があります。多様な価値観を認める姿勢を大事にしてほしいと思います。
自律とは、自らの感情・行動等をコントロールし、理性に従うことだと、ドイツの哲学者カントは言っています。欲望や社会的慣習に従い行動することは、一見自由に見えますが真の自由ではありません。理性に基づいて自分が自分に与えた命令に従って行動することで、自由になれるのです。私流に解釈すれば、人間が普遍的に持つ価値すなわち理性に基づいた「すべきことはする」「していけないことはしない」という自分の心の声に従うことだと思います。3年間、このことを心に刻み生活してほしいと思います。
創造。これこそが、人間だけが持つ大きな力です。創造性を発揮するには、自らの個性を見極めて磨き、自らを律して生活する時間が必要です。高校時代が、創造性を開花させる大切な時間だと考えます。この3年間で成し遂げるべき目標を定め、そのことに挑戦してほしいのです。授業、部活動やクラブ活動、生徒会活動、ボランティア活動等、日々の生活の中で行われる時間を充実したものにすることが、創造性を伸ばす近道です。
保護者の皆さま。いわき総合高等学校は、コミュニケーションと生徒によるレベルの高い表現活動を大切にしている学校です。学んだり体験したり、又は調べたり研究したりしたことを発表する機会、さらには授業の一部として行われる演劇や音楽の舞台発表や美術作品の展示、盛んな運動部の対外試合、多種多様な文化部の定期演奏会や発表会等々、保護者の皆さまに楽しんでいただける機会が多数あります。その都度、ご案内をいたしますので、是非お子様の発表、同級生や上級生の活躍の場に足を運んでいただき、ともにお子様の成長を確認していただければ幸いです。
結びに、PTA、同窓会、体育文化後援会の皆さま、そして地域の皆さまには、これまでの本校への特段のご支援に感謝申し上げるとともに、今後とも変わらぬご協力をお願いし、我々教職員一同、第15期生240名の生徒諸君が、本校での3年間で、挑戦・躍動・感動・成長の軌跡を描ききれるよう全力で支援していくことを誓い、式辞といたします。
平成28年4月8日
福島県立いわき総合高等学校長 安瀨 一夫
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