2019年1月の記事一覧

新年の始まりに際して

 新しい年の始まりに際して、私からみなさんに3つのことわざを使い話をします。

 

 最初に「1年の計は元旦にあり」です。聞き慣れた言葉ですね。1年の始まりにあたって目標を立てなさいと言う意味です。みなさんも様々な目標を立てたことと思います。その目標に向かって努力して高校生活を豊かなものにしてほしいと願っています。

 目標を立てる時期として元旦はわかりやすいのでこの表現になっていると思います。でも、目標はいつ立てても良いですよね。また、1年といった長期スパンでなく、1月でも1週間でも1日でも良いです。大事なのは「目標を立てること」です。目標を定めることで、自分がすべきことがわかってくる。まだ目標を立てていない人は、遅いということはありません。今から目標を立てましょう。自分に目標を意識化させるために、目標を文字化し声に出してみましょう。思いが定まるはずです。

 

 2つめに「終わりよければすべて良し」です。同じような言葉に「立つ鳥跡を濁さず」や「有終の美」といったものがあります。最後をきれいにまとめるということは、これまでの取組を仕上げる上でとても大切なことです。自分にとっても他者にとっても与える印象は随分と違うのではないでしょうか。

 3年次生は、高校生活で残された時間はあとわずかです。この時間をどう使うかが君たちの高校時代をまとめあげる上でとても重要になってきます。最後の試験、自宅学習時間の過ごし方、卒業式での立ち振る舞い等々。よく考えて「総合生」にふさわしい時間を過ごしてください。

 1年次生・2年次生も同様です。すでに君たちの新しい年度のスタートははじまっています。自分の将来を見据えた行動をとり、この3ヵ月を豊かで充実したものにしてください。

 

 3つめは「君子和して同ぜず。小人同して和せず」です。優れた人は周りの人たちと協調するが、主体性を失わずむやみに同調したりしない。つまらない人物はたやすく同調するが、心から親しくなることはないという意味です。

 家庭、学校、会社、地域といった集団の中で、みなさんは多くの人たちと触れ合って生活をしています。そして、多くの人が、他者との関係に悩んでいます。みなさんもそうでしょう。そのような時、この言葉を思い出してほしい。「相手と仲良くしつつ自分を見失わない」姿勢を保つことが、その悩みを軽減させると思うからです。ただ、「仲良くする」というのは、相手に媚びることではありません。苦手な人もいるでしょう。そのような人とは、一定の距離を保ちつつ必要以上に対立関係をつくり出さないことが大事だと思います。

 高校での生活を通して、相手を見る眼を育て、自分の価値観を大切に育てていってほしいと願っています。

 

 さあ、一人一人が自分を輝かせる新しい年となるよう、本校で過ごす時間を大切にしてください。