校長室より

平成27年度前期終業式 校長のはなし

皆様
 本日は、平成27年度前期最終日です。午後に賞状伝達式と終業式を行いました。
 賞状伝達式は、生徒の活躍が光った今期でありましたので、全ての賞状を授与することはまったくできず、運動部代表として、男子ハンドボール部(県1位)、女子ハンドボール部(県3位)、男女バスケットボール部(ともに地区1位)、陸上競技部(個人県1位等入賞多数、東北大会出場)に賞状を授与しました。文化部関係では、吹奏楽部(県金賞)、演劇部(全国優良賞)、美術部(県総合美術展佳作)、家庭クラブ(フラ 文部科学大臣賞等)の表彰を行い、併せて、日本漢字能力検定、実用英語技能検定、情報処理技能検定、文書デザイン検定、家庭科被服製作技術検定(和服、洋服)、家庭科食物技術検定の各合格者代表に合格証書を手渡しました。
 賞状・証書を獲得した生徒諸君だけではなく、ボランティア活動や大切な日々の学びを頑張っている生徒諸君全員を心から誇りに思うところです。
 

平成27年度前期終業式 校長のはなし 

 平成27年度前期も本日で終了します。ただいま、賞状伝達式を行いまいましたが、この半年は、生徒諸君の活躍が大変光りました。どのような話をしようかと昨日は迷っていました。賞状等をもらった生徒諸君だけではなく、練習に懸命に取り組んだり、ボランティア活動や大切な日々の学びを頑張っている生徒諸君をねぎらわなければとか、選挙権年齢は、第二次世界大戦が終わった1945年に、25歳から今の20歳に引き下げられたのだけれど、70年ぶりに18歳に引き下げられ、来年夏の参議院選挙から適用されるから、生徒諸君には、社会や政治、世の中の動向にもっと興味を持ってもらいたいとか、または、3年次生はあと半年になり就職試験や進学試験に頑張ってほしいとか・・・・。
 考えた末に、もっと根源的な、皆さんの生き方や学校の在り方の根っこに関わる話をすることにしました。
 このところ、君たちと同年代の高校生の命が失われるという事が何件かおこっています。私は大変悲しいことだと思っていますが、皆さんはどう感じているでしょうか。
 命ということでは、私の近くでも、去年から今年にかけて、新しい命が誕生したり、身近な人を失ったりということがおきました。皆さんのまわりでもありますよね。新しい命が誕生したときに強く感じたことは、人っていうのは、いてくれるだけでいいんだということでした。そこにいてくれるだけでいい。今もその気持ちは変わりありません。最近、その反対に、身近な人を失いまして、その人とは、決して、話がすごく合うわけではなく、むしろ仕事一筋で話らしい話もあまりすることのない関係だったのですが、やはり、いなくなるというのは大きな出来事だなと感じているところです。その人は、お医者さんの見立てでは老衰、年をとって自然に命の火が消えたんだという説明でしたが、それでもなお、いなくなることって大変でした。
 先ほど、新しい命の誕生に出会ったときに、いてくれるだけでいいという気持ちを持ったと言いましたが、ずっとその気持ちを持ち続けられるだろうかということも考えました。私は欲張りです。人間関係も単純じゃないし、いつもきれい事で済むわけじゃない。日常を過ごすうちに、もっと勉強できたらいいのにとか(勉強しなくてよいといっているわけではありませんよ。)、ほんとに口うるさいとか、いろんな事が気になってきます。気になるけれども、それ以上に、ここにいてくれることはうれしいよね、という感じです。皆さんはどうですか。多分、皆さんの多くは、もしかしたら私以上に、自分を大切にし、家族や仲間を大切にする生徒諸君でしょうね。

 さて、本日の時点で、ここ、いわき総合高等学校には、711名の生徒諸君がいます。今日まで711名です。一人一人がここにいる、ということの価値を、皆さんの存在をとても大切にしているということを、私は皆さんに伝えたい。昨日の職員会議でも先生方に、同じ話をしましたので、先生方もそういうつもりで、引き続き皆さんを指導していきますよ。
 一方、皆さんは、自分の価値を大切にすると同時に、皆さんの隣の生徒がいてくれることの価値も尊重しなければなりません。言っていることはわかりますね。人の価値をそこなうような行動や言葉、ネット上のつぶやきも含めて、そういうことは決して許されないということです。そのような言動には厳しく対応してゆきます。
 我慢には限界があります。我慢の限界は、あなた自身が決めるのではなく、あなたが言葉を投げかける相手の側にあるということを、肝に銘じなさい。
 「私がここにいる価値」「人がここにいる価値」ということばをしっかり心に刻んで、これから話をする3人の部長さんの話をよく聞いて、後期の学校生活を送ってください。
 心から期待しています。