校長室より

遅ればせながら、着任のあいさつ

 この度の人事異動で、本校に着任しました安瀨一夫です。前任校は、県立石川高等学校でした。いわきの地は、好間高等学校離任以来ですから、21年ぶりとなります。いわき総合高等学校の生徒の魅力をさらに高めるべく努力してまいりますので、本校への御協力御支援をよろしくお願いします。

 早足に桜の季節が過ぎ、シャクナゲの香りを感じる頃となりました。
 4月は、始業式・入学式・新入生歓迎会・部活動登録・身体測定等々の行事が続きます。5月の連休前後には、高体連の地区大会が開催されるので、3年生を中心に部活動にも熱が入っています。この時期は、生徒・教職員の疲れがピークになる時期で、体調管理を気遣いながらさまざまな活動をすすめているところです。
 さて、本校は、4月7日(木)に始業式、翌8日(金)に入学式を行い、新しい年度が本格的にスタートしました。入学式では、美術部員が1年生の教室の黒板に、歓迎のチョーク絵を描き新入生を温かく迎え入れてくれました。11日(月)の新入生歓迎会では、運動部・文化部・家庭クラブが趣向を凝らし、これまでの活動の一端を紹介してくれました。
 今、生徒たちの晴れやかな声が校舎内外に満ちています。チャレンジ精神旺盛で礼儀正しい本校生の活動する姿に圧倒される日々を過ごしています。先生方も意欲的に魅力ある授業を展開しています。まさしく春です。生の躍動を感じています。
 ところで、私は、始業式・入学式等を通じて、生徒たちに次のようなメッセージを伝えました。
 一つ目は、自他の命を大切にしてほしいということです。生きていること、そのこと自体に価値があるので、自らを含むあらゆる命に敬意を払ってほしいということです。
 二つ目は、これまでの本校の取り組みを継承しつつ、さらに個性輝く学校づくりを共に進めていきましょうということです。個性は、具体的な行動や取組から生まれ育っていくものです。学業・部活動・委員会活動、そして趣味の世界でもいいので、自らの目標を定め、目標実現のために必要なことを、日々の生活の中で着実に積み上げていきましょうということです。
 三つ目は、感動する心と人に感動を与えることができるものを自分の中に育てて欲しいということです。感動する心は、対象とするものに正面から向き合うことで生まれます。この姿勢ができたとき、人を感動させるものづくりが始まります。自分が躍動することで、他者が感動してくれる素晴らしさを経験してほしいということです。
 四つ目は、ルールと責任についてです。芸術・スポーツが美しく感動を生むのは、ルールに基づき行われるからでしょう。ルールや責任は、自らを縛るものではなく自らの可能性や自他の関係性を広げるものと考えています。生徒の皆さんは、このことをしっかりと理解して学校生活を送ってほしいということです。
 最後に、「天は自ら助くる者を助く」という言葉を紹介しました。幸せになるか不幸になるか、成功するか失敗するかは、自分の心と行動が決めるのです。もちろん、外部的要因もありますが、少なくとも内部的要因で自分の成長を諦めてはいけません。いわき総合高校の3年間で、確実に自分を成長させましょうということを伝えました。
 校是の「個性・自律・創造」の下、教職員一丸となって、挑戦・躍動・感動・成長する生徒を育てていきたいと考えています。よろしくお願いします。