校長室より
平成27年度 入学式 式辞
いわき総合高等学校は、4月8日(水)に着任式・始業式を行い新年度が始まりました。本日9日(木)は平成27年度入学式、第14期生240名を本校に迎えました。明日10日(金)の新入生歓迎会は、生徒会を始めすべての部が新入生を歓迎する気持ちを表現し、いわき総合の面目躍如たる企画とパフォーマンスになります。
いわき総合は、今年度も元気に、地域の皆様に愛される学校でありつづけるよう努力してまいりますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
本日ただいま、福島県立いわき総合高等学校 第14期生240名の皆さんの入学を許可いたしました。皆さんの入学を教職員並びに在校生とともに心から歓迎します。この春に完成したばかりの北校舎も皆さんを待っていました。
この良き日を、福島県議会議員 安部泰男様、PTA会長 大和田清様、同窓会副会長 根本晃様はじめ、多数のご来賓の方々にお祝いいただけますこと、心より感謝申し上げます。
保護者の皆様におかれましては、お子様の本校へのご入学、まことにおめでとうございます。これからの3年間、責任を持ってお預かりいたします。
いわき総合高校は、人文国際、自然科学、情報、芸術表現、スポーツ健康、生活福祉の6つの系列を持つ総合学科高校です。自分の興味関心や人生設計に基づいて、各系列に属する多様な授業の中から必要な授業を選択し学んでゆきます。2年目、3年目に選択する授業を今年のうちに決めるので、これからの一年間、実質的には半年間が非常に大切です。学校は、様々な学びの機会、例えば、専門家や企業のトップによる講演会、大学の授業や企業での就業体験等、キャリア発達に資する豊富な機会を提供いたしますが、皆さんの積極的な姿勢が最も重要です。例えば、家に帰って、自分の生き方や将来の職業選択について家の人と率直に話しあったり、進学を希望する諸君は、今年の夏休みには大学を自分の目で見てみるなどするとよいでしょう。
本校は、100年ほどの歴史を持つ学校ですが、総合高校としての歩はまだ12年、皆さんより若い学校です。新入生がもたらしてくれるであろう熱い風に期待しています。
本校の校是、本校が大切にしていることばは、個性、自律、創造です。
本校は一人一人の個性を大切にする学校です。皆さんも、自分の個性を大切にすると同時に、あなたの隣の仲間の個性も尊重する生徒でなければなりません。
自律とは、他からの支配や、逆に助けを受けず、自分の行動を正しく行うことです。この高校時代は、完全に自律するための準備の期間でもあります。自分の行動に責任を持つ存在になりましょう。
創造的であることは、なんと楽しいことでしょう。日々の授業や、本校ではとても活発な部活動やクラブ活動、生徒会活動、ボランティア活動など、あらゆる場面で創造的であることは可能です。小さなところから、自分のアイデアを実現させる努力をしてゆきましょう。
これらの言葉 個性・自律・創造を形にした校章は、第1期生の鈴木美由希さんが考案したもので、「SOGO」の文字を囲む太平洋の白波には、生徒諸君の自主・自律の精神が、将来の夢や希望の実現に向け、大きく広がってほしいという願いが込められました。校歌は、曲を小林研一郎さんに、詩を、『はいからさんが通る』『あさきゆめみし』などの漫画作品で知られる大和和紀さんに作っていただきました。伸びやかに成長する生徒諸君の姿を歌っています。早く校歌を覚え、先輩方に交じってよく学び、よく汗を流し、一日も早く、いわき総合生になってください。
保護者の皆様にお願いがございます。いわき総合高校は、生徒によるレベルの高い表現活動を大切にしている学校で、学んだり体験したり、又は調べたり研究したりしたことを発表する機会、さらには授業の一部として行われる演劇や音楽の舞台発表や美術作品の展示、盛んな運動部の対外試合、多種多様な文化部の定期演奏会や発表会等々、保護者の皆様に楽しんでいただける機会が多数ございます。ご案内をいたしますので、是非お子様の発表、同級生や上級生の活躍の場に足を運んでいただき、ともにお子様の成長を確認していただければ幸いです。
結びに、PTA、同窓会、体育文化後援会の皆様、そして地域の皆様には、これまでの本校への特段のご支援に感謝申し上げるとともに、今後とも変わらぬご協力をお願いし、我々教職員一同、第14期生240名の生徒諸君の本校での生活が実り多いものになるよう努力する事をここに固く誓い、式辞といたします。
平成27年4月9日
平成26年度後期終業式の日に
本日3月20日(金)は、平成26年度後期終業式でした。終業式に先立ち、体育文化後援会バス贈呈式と表彰伝達式が行われました。
体育文化後援会バスについては、本校長年の懸案でありましたが、体育文化後援会、同窓会及びPTAの役員の皆さんにより議論を進めていただき、購入の運びとなりました。心より感謝申し上げます。
表彰伝達式では、ハンドボール部、バスケットボール部、吹奏楽部、写真部、さらには赤い羽根共同募金スローガン、税の作文、地球温暖化防止のための福島議定書、漢字検定、数学検定、情報処理技術検定、文書デザイン検定、被服製作技術検定、KAKEHASHI Projectの各表彰状・賞状を渡しました。精勤賞の受賞者は、1年次106名、2年次112名にもなりました。
念願の北校舎は、平成27年3月16日に部分引き渡しとなりました。3月18・19日の2日間、生徒の皆さん、卒業生有志、教職員の全員で引越作業を行い、本日の帰りのHRは、新北校舎で行われました。外構工事等はまだ継続しますが、予定通り、4月から新しい校舎が学舎となります。
平成27年度、第12期生と第13期生が学校を牽引します。活躍してくれるものと確信しています。
平成27年3月20日
ただいま、同窓会 佐久間均会長、PTA 大和田清会長より、生徒会長 山中優花さんに、体育文化後援会バスの鍵が渡されました。本校にとっては、長年の懸案でありましたが、体育文化後援会 鈴木礼子会長と同窓会長、PTA会長を中心に、各会の役員の皆さん方と一年をかけて検討を重ねて、バスの購入が決定され、昨日、3月19日(木)に納車となりました。昨日は、奇しくも、待ちに待った北校舎の、実質的には初めての使用日であり、二重にうれしい日となりました。
バスを贈呈していただいたことにより、今後は、各種大会や遠征試合等において、移動方法の選択肢が増えます。部活動等は保護者の皆様のご支援に支えられていますが、バスの導入により、保護者の皆様の負担を少しでも軽減できれば幸いです。
贈呈していただいたバスが、本校の体育文化活動の一層の充実発展に資することを祈念し、また、生徒と共に、大切に使わせていただくことをお誓い申し上げ、お礼の挨拶といたします。
ありがとうございました。
人や人の集団である組織は、自分の有り様を反省して、一歩ずつ前進してゆくものです。この学校についていえば、学校評価アンケート、生徒諸君、保護者の皆さん、教職員に対して実施したアンケート結果が、自分たちの一年の有り様を反省する大切な材料となります。この学校に入学して良かったと肯定的に回答してくれた生徒諸君は90%、保護者は95%もいてくれる。大変ありがたい。これを限りなく100%にするのが私のつとめだと思っています。
私の一年を振り返ると、失敗や不適切な判断もありました。台風などの接近時に学校を休みにするかどうかについては、君たちの安全を最優先にして適切に判断していきたいと考えています。また、卒業式の時の式辞で、第11期生の生徒の名前を読み違えるということをしてしまったので、このようなことのないよう注意を払っていきます。皆さんも、一年の自分の有り様をみつめて、次年度に生かしてください。
平成26年度は、どんな年として記憶されるのだろうか。生徒会が常盤樹祭を開催し、演劇部が全国大会出場を決め、北校舎が完成し、体育文化後援会バスが購入された年であろうか。しかし、これらはあくまでも学校沿革の話。君たち一人一人が、かけがえのない一年の歴史を刻み、思いはすでに平成27年度に向けられているのではないだろうか。
校舎に関して過去の話をしたい。東日本大震災で使えなくなった旧北校舎には、解体前に、桜の木が描かれた。
平成25年2月10日に訪れた方は、一目みて感嘆の声を漏らし、つぎのような感想を述べている。
北校舎の中庭に面した壁面に施されたその「オクリエ」は、ずっしりと太い幹と力強く伸びた根と、学生たちの手形で描かれた満開の桜の花びらが、その場所で過ごした学生たちの想いの全てを語っているかのようだった。胸がいっぱいになった。
校舎は、ただの器ではなく、これから何年も何年も学び続ける生徒諸君の想いが記録される場所となる。⒋月に入学してくる第14期生とともに、新校舎に、最初に想いを記録する君たちが、大切に使ってくれるであろうことを期待する。
私が第13期生の入学式で、又は年度途中に、君たちにお願いしたことを覚えているだろうか。本校が大切にしている言葉、「個性、自律、創造」の中の「自律」に関して、自律の心は、生徒諸君一人一人に求められるとともに、いわき総合高校生全体に求められることであると話をした。本校は、集会時に、教師や生徒司会者が「静かにしなさい」とは言わない学校である、とね。自らが、自分の意思で、話し手がマイクの前に立ったら、司会者が話を始めたら 静かになり、盛り上がるときは盛り上がる、そのような生徒諸君が集う学校でなければならないと強く思っています。このことをはじめて生徒諸君に話したのは、平成25年10月24日の校内文化発表会の日です。第12期生の何人かは覚えているかもしれない。あの時、私は特に、第10期生に話しかけた。そうして、私の話にうなずく生徒が多数いたのだ。皆、自分の学校にプライドを持ちたい。誇れる学校にしたいという思いを持っているのだと感じた。そして、本校はそれができる学校であるとね。
さて、新しい年が始まる。第12期生・第13期生は、自覚を持って本校を引っ張っていってください。
平成26年度 第11回卒業証書授与式 式辞
皆様
福島県立いわき総合高等学校 平成26年度第11回卒業証書授与式は、多くの御来賓の皆様の祝福を受けて、とどこおりなく終えることができました。心より感謝申し上げます。
平成27年3月1日
さて、栄えある卒業証書を手にされた生徒諸君、卒業、おめでとう。そして、第11期生の保護者の皆様に、心からお祝いを申し上げます。3年間、保護者の皆様からいただいた数々の御協力に対し、教職員を代表して感謝の意を表します。
いわき総合11年目の今年、平成26年度は、「Restart!」の年、東日本大震災の影響で実施できなかった公開文化祭『第4回 常盤樹祭』を開催した年として記憶されることでしょう。常盤樹祭は、実行委員長 木口絵美子さん、生徒会長 鈴木千秋さんを中心に、実行委員会と生徒会執行部がリーダーシップを発揮し、すばらしい時間と空間を創造しました。
私は、よく、「本校は、学びつつ表現する学校である。」という話をします。本校は、高大連携により協力をいただいている各大学の皆様はもとより、数多くの地域の皆様の協力を得て、生徒諸君が自らを表現する場を多数用意しています。学校のあるべき姿がここにはあるという考えは、一年たっても変わりありません。
本校のキャリア教育、表現することの集大成である課題研究発表会は、12月13日(土)に開催され、正木里奈さんと佐川美穂さん、矢吹静華さん、吉居成美さん、そして富岡龍明君が、系列を代表して研究成果を発表し大きな拍手を受けました。音楽や演劇を専攻する諸君の卒業公演や美術・英語専攻の諸君の作品制作は元より、資格取得のための努力も活発に行われています。
生徒会活動においては、髙岡望実行委員長を中心に開催された球技大会の規律と団結と熱気、多数の生徒諸君が参加したナイトハイク・スキー教室等々が思い出されます。生徒会役員諸君は、一年間、校門前に立ち、あいさつ運動を続けました。
部活動やクラブ活動の活躍も見事です。演劇部は、高等学校演劇コンクールの地区・県・東北の全大会で最優秀賞を受賞し、8月に滋賀県で行われる全国大会に出場します。全国にいるあなた方のサポーターに心から感謝したい。琴部と写真部は、県を代表して第38回全国高等学校総合文化祭に参加しています。吹奏楽部は、甲子園で演奏し、県アンサンブルコンテストにおいて7年ぶりに県大会に進出し、第29回定期演奏会を成功させました。昨年、東北で戦ったハンドボール部やソフトボール部、昨年の秋季県大会においてベスト8入りした野球部、東北大会常連の陸上部、全国高校サッカー県大会において二次予選進出のサッカー部をはじめ、運動部団体競技は全て、今年度県大会進出を果たしています。後に続く第12期生も、陸上部は引き続き東北大会に出場し、ソフトボール部、バスケットボール部男女、ハンドボール部が地区大会を制するなど、先輩に負けない活躍をしてくれています。
昨年東北大会に進出した家庭クラブは全国フラガールズ選手権に四年連続出場を果たし、JRC・インターアクト部は、国際ロータリー第2530地区インターアクトクラブ年次大会を成功させました。茶道部は二度の合同発表会でお手前を披露し、宝塚と共演した合唱の歌声が校内に響き、絵画やお花が校内に潤いをもたらしています。ボランティア清掃や善行に感謝するはがきや電話もうれしい一年でした。生徒会誌『ときわぎ』、いわき総合新聞、図書館報等の作成、体育館周りの草花・・・ありがとうございます。ボランティア精神に溢れる生徒諸君により、本校はまさしく学校らしい学校であります。
さて、私は、君たちの先輩である第10期生に、「人を幸せにする知性」という言葉を贈りました。第11期生の君たちには、対の言葉として、「私(わたくし)を幸せにする知性」という言葉を贈りましょう。
先月、ドイツのヴァイツゼッカー元大統領の言葉が、マスコミでたびたび取り上げられました。
曰く「過去に目を閉ざす者は現在にも盲目となる。」
また曰く「重要なのは、鏡に映る自分たちの姿に何を見いだすか、だ。」
彼は、第二次世界大戦におけるドイツの姿に関連してこれらの言葉を語ったのですが、どのような言葉も、自分に引き寄せて解釈することが大切です。過去に向き合うことはとても難しい。あれは私の責任ではなかったと思いたいことも多い。本校で3年間、目一杯の3年間を過ごした君たちであっても、そういうものは少なからずあるはずです。そういうものすべて、一見無駄だったと思われることも含めてのすべてが、立派に成長した君たちの今を形成しているのです。その自分に真正面から向き合い、周りの人々と共に、自分の意志で変えられる未来に立ち向かいなさい。変えることができるのは、まだ始まっていない未来なのです。そのような姿勢を持ち続けるならば、あなた方は、あなた方自身と周りの人々を共に幸せにする存在になるでしょう。
私は、昨年、次のようにも語りました。
「福島県の復興は始まったばかりであり、原子力利用を含めたエネルギーと環境の問題、少子高齢化と人口減、諸外国との関係等々、我が国には課題が山積しています。世界に目を向ければ、より大きな格差による貧困、衛生、食糧、教育の問題、国や民族間の紛争など、問題がたくさんあり、君たち一人一人が、それらの問題の所在を理解し、自らの判断により適切に行動することが、ますます重要になっています。」
第11期生の皆さんは、今まで、保護者の皆様や学校に守られてここまでやってきました。今から踏み出す世界に比べれば、安全で安心な小さな小さな世界にいたわけです。勇気をもって一歩を踏み出すあなたたちに、福島県や日本、世界の未来をゆだねましょう。
いわき総合高校も、皆さんとの3年間を振り返り、今の姿に真摯に向き合い、変えられる未来に向けて前進してまいります。皆さんが、プライドを持って本校を語り続けられるように。
皆さんの学び舎であった仮設校舎も二か月後にはなくなり、仮設校舎があった場所では、後輩の諸君がサッカーボールを追って汗を流していることでしょう。4月からは、新北校舎が後輩たちの学び舎となります。仮設校舎は消えるけれども、ここがあなたたちの成長の場所であったこと、あなたたちの今を作った場所であることには変わりありません。
皆さんの前途を心から祝します。
平成27年3月1日
付: 平成25年度 第十回卒業式 式辞(webアップ用).pdf
第4回常盤樹祭へようこそ
平成26年10月26日(日)、 本校は公開文化祭 第4回常盤樹祭を開催しました。25日(土)には、開会式、校内発表会に続けて、仮装した本校生が内郷地区内を練り歩き、公開文化祭をアピールしました。
おかげさまで、ものすごくたくさんのお客様に来ていただきました。、秋晴れの一日、総合学科の文化祭を楽しんでいただけたのではないでしょうか。
お客様には駐車場の確保が出来ず、ご不便をおかけしました。近隣の皆様には、準備期間を含めて温かく見守っていただいたこと、心より感謝申し上げます。
いわき総合高等学校長 吉田豊彦
ご来場の皆様、いわき総合高等学校へ、ようこそお出でくださいました。
本校は、平成16年度に福島県立いわき総合高等学校となり、明くる年の平成17年度に、新校歌にちなんだ名称を冠し、第1回常盤樹祭を開催しました。
3年に一度の常盤樹祭、その第3回は東日本大震災の年、平成23年度に予定されていましたが、一般公開を断念しました。その結果、第8・9・10期生が、公開文化祭を行うことなく卒業していきました。第9期生の長谷川洋子さんとその仲間たちが復活の呪文を探し求め、歴代の生徒会の諸君が思いを繋いでくれました。今だ仮設校舎で学ぶ第11・12・13期生であり、それ故に制限も多かったのですが、実行委員長 木口絵美子さん、生徒会長 鈴木千秋さんを中心に、生徒一丸となって準備に当たり、今日を迎えることができたのです。
伝統ある本校の文化祭は、昭和25年、内郷高等学校3年目の年まで遡ることができます。昭和41年、いわき市誕生の年、現在の地への校舎移転の完成を期して、第1回内高祭が開催され、以後、連綿と歴史を重ねてきました。平成に入ると、3万6千本の空き缶壁画(平成元年)を皮切りに、折り鶴、ベニヤ板、手形による巨大アートの伝統が続きました。第1回常盤樹祭では、20年ぶりに仮装行列を復活し、創造性に溢れた校門アーチがお客様を迎えました。校名が変わり、校歌が変わり、生徒や先生方が変わりつつも、生徒会、文化祭実行員会の諸君は、本校の歴史と伝統を踏まえて、先に進もうとしています。
PTA会長大和田清様はじめ、PTAの皆様には、バザーや模擬店の出店等を含めて大変お世話になっています。この場を借りて、心より御礼申し上げます。
第1回常盤樹祭のスローガンは、「Ready Steady Go」でした。復活の今回は、「Restart!」です。クラス企画等を大いに楽しんでいただくとともに、人文国際・芸術表現・スポーツ健康・生活福祉系列等の学びの成果、委員会・文化系部活動・クラブ・同好会・有志団体の展示物や舞台発表等によって、本校生の力を感じ取っていただければ幸いです。
後期スタートとホームページリニューアル
皆様
保護者の皆様には、台風18号が通過した10月6日(月)には、生徒の送迎等ご対応いただき、ありがとうございました。心より感謝いたします。
皆様には、今、10月1日(水)にリニューアルしたホームページを見ていただいています。2年次は、本日7日(火)より修学旅行中ですが、教頭先生が、沖縄から、旅行団の動静を発信しています。
新しいホームページは、福島県教育センターが推奨しているNetCommonsによって運用されています。新しいホームページにおいても、これまで同様、本校の生徒の活躍と先生方の教育活動を積極的に発信してまいります。
さて、後期がスタートしました。本校は、9月30日に、賞状伝達式と前期終業式を実施し区切りとしています。
ただいま、賞状伝達式を行ました。
努力して各種賞を受賞し、検定試験に合格した生徒諸君の努力を、心から讃えます。
今一歩のところで受賞を逃した皆さんも、その努力の価値は讃えられるべきものであり、また、賞とは関わりなく、授業、生徒会活動、部活動・クラブ活動等、勉学に励み、ボランティア活動に汗を流し、学校全体のために努力している生徒諸君の労を心からねぎらうものです。
709名で平成26年度をスタートした本校は、生徒諸君と先生方の努力で、無事、前期の日程を終えることができました。明日から、時を置かず後期が始まりますが、後期には、2年次の修学旅行、6年ぶりの公開文化祭、課題研究発表会等々大きな行事が目白押しです。
このようなときこそ、生徒諸君の自律的な生活の営みが大切です。就職試験、進学試験の真っ只中にある11期生、修学旅行を控えた12期生中心に、一人一人が、いわき総合生としての自覚を持って行動してください。
とりわけ、常盤樹祭については、平成23年度の開催予定が、震災の影響で取りやめになったことにより、8期生、9期生、10期生が、公開文化祭を行うことなく卒業していきました。第9期生の長谷川洋子さんとその仲間たちが探し求めた、復活の呪文は、あなたたちの手で現実の力を持つことになったわけです。
いわき総合の公開文化祭を全く見ていない生徒会役員、実行委員の皆さんにとっては、難しい課題がたくさんあるでしょうが、先生方と協働して、多くの来場者に、あなたたちのすばらしい姿を見せてください。
心から期待しています。
入学式式辞
今年度は、10月26日(日)に、震災後初の公開文化祭を予定していますので、地域の皆様には本校に足を運んでいただいて、本校生徒の表現力をご覧いただきたいところです。
いわき総合は、今年度も元気に、地域の皆様に愛される学校でありつづけるよう努力してまいりますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。
福島県立いわき総合高等学校 平成26年度第13期生 入学式 式辞
本日ただいま、福島県立いわき総合高等学校 第13期生240名の皆さんの入学を許可しました。皆さんの入学を教職員並びに在校生とともに心から歓迎します。
この良き日を、福島県議会議員 安部泰男様、PTA会長 塩澤秀介様、同窓会長 佐久間均様はじめ、多数のご来賓の方々にお祝いいただけること、心より感謝申し上げます。
保護者の皆様におかれましては、お子様の本校へのご入学、まことにおめでとうございます。これからの3年間、よろしくお願いいたします。
さて、いわき総合高等学校は、昨年10周年を迎えた若い学校です。しかし、その歴史は、大正3年の「内郷村立農業補習学校」にまでさかのぼり、昭和23年に始まる福島県立内郷高等学校56年の歴史と伝統を引き継ぎ、今日に至っています。この10年間、本校は、いわき地区内唯一の総合学科高校として着実な歩みを進め、地域の皆様に愛される存在となりました。新入生の皆さんは、義務教育の全ての課程を修めた後、自らの意志で本校総合学科を選択し、自らの力でⅠ期選抜又はⅡ期選抜試験を突破し、本校での学びに夢と希望を抱き入学しました。
本校の校是、学校で最も大切にしていることば、それは、「個性、自律、創造」です。この3つの言葉を、しっかり胸に刻んでください。
まず、「個性」。本校は、生徒一人一人が夢にチャレンジし、個性の輝きを競う学校です。個性的であるには、他とは異なる自分を肯定し恐れない強い精神が必要です。独善的にならないためには自分を客観視できなければならないし、不断の努力なしには自信は生まれません。個性的であるためにこそ、他と同じ事を、愚直に地道に真面目にやり続けることが必要であり、はじめから他と異なろうとするふわふわした日常の先に個性はないといえます。皆さんは、1年次において、自己理解とライフプランづくりに集中し、100を超える選択科目の中から、一人一人の興味・関心や進路の目標に応じて、自分の責任で受講する科目を選択します。つまり、理想の自己像や目標を作り、その目標達成のために、様々な活動を継続することにより、個性を磨いていく学校なのです。
次に、「自律」とは、自分自身で定めた規範、約束事に従って、自らを規制しながら行動することです。自ら目的を選び、その目的を達成するための手段もまた、自らが選ぶことであります。自律の心は、生徒諸君一人一人に求められるとともに、いわき総合高校生全体に求められることです。例えば、本校は、集会時に、教師が「静かにしなさい」とは言わない学校です。自らが、場の状況を認識し、盛り上がるときは盛り上がり、静かにすべき時には静かにできる、そのような生徒諸君が集う学校なのです。
最後に「創造」です。総合学科では、自ら課題を設定し、計画を立ててその解決を図る方法を学びます。そして、学んだことを表現する場を多数用意しています。この一連の流れが創造です。
皆さんは、アリとキリギリスの話を知っていますね。キリギリスはセミである場合もあります。夏の間、アリはせっせと働き、キリギリスは、ひたすら歌い続ける。冬になり、キリギリスは食料がなくなり、アリに「食べるものをください。」と言いに行く……。その結末には何種類かのバリエーションがあり、それにより、アリやキリギリスの行動の価値や解釈も変わります。誤解を恐れずにいえば、本校は、あなたたち一人一人に、アリであり、かつ、キリギリスであることを求める学校です。地道に学ぶ時間は、進学や就職、その先の人生のための備えとして大切ですが、高校時代の3年間は、それ自体が価値あるものであり、私たちは、皆さんに、今ここでの燃焼をも求めるのです。あなた方一人一人が、仲間から喝采を受ける創造的な存在であり、別の日には仲間に喝采を送る存在なのです。
東日本大震災・原子力発電所事故から3年が経ちましたが、未だに不自由な生活を余儀なくされている方々が多数いらっしゃいます。あなたの隣にもいます。共感の心を大切にしてください。本校も被災し、教室があった北校舎は建て替え工事中で、生徒の皆さんは、ほほ1年間、仮設校舎での不自由な生活が続きます。できる限りの環境整備に努めてまいりますが、皆さんの協力をお願いします。
新入生の皆さんには、これからの福島の復興や未来の社会の担い手となることが期待されています。どうか、喜びのこの日を心に刻み、様々な体験を通して自己を磨き、自らの手で豊かな高校時代を作り上げていってください。
結びに、PTA、同窓会、体育文化後援会の皆様、そして地域の皆様には、これまでの本校への特段のご支援に感謝申し上げるとともに、今後とも変わらぬご協力をお願いし、我々教職員一同、いわき総合高等学校第13期生240名の生徒諸君の本校での生活が実り多いものになるよう努力する事をここに固く誓い、式辞といたします。
平成26年4月9日
第9期生卒業証書授与式式辞 平成25年3月1日
本校ホームページにアクセスいただきましてありがとうございました。
去る、3月1日に平成24年度 第9回 福島県立いわき総合高等学校の卒業証書授与式を行いました。その時の式辞を掲載します。
3年次生のみなさん、卒業おめでとう。ただいま、236名のみなさんに卒業証書を授与し、いわき総合高等学校、総合学科の全日制課程の修了を認定しました。
湯ノ岳から吹き下ろす風にも春の兆しを感じる今日このごろ、解体する北校舎には、
皆さんの卒業を祝うかのように満開の桜並木が描かれています。
このよき日に、福島県議会議員 安部泰男様をはじめ、ご来賓の皆様方のご臨席を賜り、平成24年度 第9回 福島県立いわき総合高等学校の卒業証書授与式を挙行できますことは、まことに喜ばしい限りであります。
東日本大震災により被害を受けた皆様には、大変なご苦労を乗り越え、この日を迎えられたことと思います。また、お子様の成長を願い、深い愛情を持って、育んでこられましたご家族の皆様におかれましては、感慨もひとしおかと、ご推察申し上げます。これまでの間、本校のために多大なご支援、ご協力をいただきましたこと、全教職員を代表いたしましてここにあらためて感謝申しあげます。ありがとうございました。
そして、これまで、多くの示唆をいただきました関係機関及び地域の皆様方に対し、敬意と感謝の意を表します。
さて、あの東日本大震災からまもなく2年が経とうとしています。本日卒業する第九期生が2年生となる直前でした。当時の学校生活は、南校舎へ一時避難し、その後、体育館を間仕切った教室での授業が7月まで続きました。劣悪な学習環境の中、君たちは、勉強に部活動に精一杯頑張りました。毎日の生活が不安、家族が心配、学習環境も劣悪という逆境の中、君たちは、1年次に設定した将来への目標に向け、迷うことなく勉学に励み、進路の目標を達成することができました。
このような中、君たちは、先輩を支え、後輩をまとめ、校内の活動を推進してくれました。君たちは、体育館、校舎などの使用が制限される中、毎日部活動に励み、東北大会や県大会等に参加・出場し、各種大会で優秀な成績をあげました。そして君たちは、被災に負けない本校生の「姿と力」を示し、さらに新しい本校の伝統を築いてくれました。君たちの築いたこの伝統は、来年度いわき総合高校10周年として結実することとなります。
さて、昨年の3月11日、佐藤知事による「ふくしま宣言」が全世界に向け発信されました。一部読み上げます。
「地震・津波という自然災害に始まり、原子力災害さらには風評被害、人類がこれまで経験したことのない、このような多重の災害が、なぜ起きてしまったのか、私たちはしっかりと考えなければなりません。」「自然の脅威に対する十分な備えができていたか」「科学技術の力を過大に評価していなかったか」「原子力を扱うことの難しさと正面から向き合ってきただろうか・・」、これらの問いの中に、未来への大切な教訓があるはずです。
総合学科で学んだ君たちは、まさにこの宣言の推進者であります。なぜなら、1年次で必履修科目を学び、2年次では専門性の基礎作り、3年次では、発展科目により、専門性を高めました。さらに課題研究を通して、課題を設定し、その解決を図る力を培ってきたからです。「自然災害・科学技術・原子力・社会づくり」をキーワードにしたこれらの「問い」の解決には、「今、ここで何が課題か」、そして「どのように解決するのか」という判断が要求されます。今まさに、選択した科目での主体的な学びと課題研究の成果が実践される時です。現実社会における課題は見えにくいものですが、身近に課題を求め続け、そして課題解決のために行動を起こしてください。多くの人に出会い、自分を変革し、地域の人と交流し、地域社会の担い手となることを期待しています。
結びになりますが、卒業する第9期生の健康と幸多い前途を祈念し、いわき総合高等学校のさらなる発展と飛躍をご参会の皆様にお誓いし、式辞といたします。
平成25年3月1日 福島県立いわき総合高等学校長 目黒 憲
「世界を広げる」 平成24年12月26日
本校ホームページにアクセスいただきましてありがとうございます。
本校は東日本大震災により、北校舎(生徒教室・調理実習室・介護実習室)が使用不能となり、昨年8月末からグラウンドに設置した仮設校舎等で授業を実施しています。はじめに、今後の校舎改築等について、お知らせします。
7月の被災度区分判定を受け、北校舎は改築と決定しました。何度かの県関係部局との協議を経て、解体工事が平成25年3月から始まり、建設工事は、平成25年7月~平成26年11月上旬というスケジュールが提示されました。現在は、仮設倉庫の設置工事がグラウンド北側で行われています。同時進行で本校舎では、1月から、調理・介護実習室改修工事、具体的には、南校舎会議室を調理実習室に改修、同窓会館に介護設備を設置する工事が始まります。したがいまして4月からは、学習指導要領改訂に伴う新教育課程が本校施設内にて実施できることになります。保護者の皆様には大変ご心配をおかけしました。
さて、今年も総合学科恒例の研究発表会・教育文化講演会が12月15日(土)に開催されました。教育講演会は、アクアマリンふくしまの中野康元(なかのやすし)氏と岩田雅光(いわたまさみつ)氏による「アクアマリンふくしまにおける震災からの復興とグリーンアイプロジェクト(シーラカンスの調査研究)の取り組みについて」でした。講演後、「なぜ、アクアマリンでシーラカンス研究なんだろうか?」について、岩田氏から興味深いお話を伺いました。シーラカンスの研究は、アクアマリンの設置と大いに関係があるとのこと。いわきに設置するので、いわきならではの水族館にしたい、日本に一つしかない水族館にしたいとの想いがあった。そこで、いわき=化石(スズキフタバリュウ・石炭化石館)というイメージから、進化を取り上げる日本で唯一の水族館が誕生したとのこと。開設当初からシーラカンスの研究を続け、今では、世界的レベルの研究となっているのだそうです。さらに、館長の安部義孝さんは、以前務めていた上野動物園で展示に携わった時、シーラカンスについて知りたいと思っていたこと。岩田さんも、以前務めていた読売ランドで、日本で始めてシーラカンスの標本を展示した経験があることも関係しているようです。
続いて、研究発表会、テーマ『世界を広げる』では、4人の発表がありました。3年6組の亀岡菜摘さんのテーマは、『日本の食料自給率』についてで、「TVでフードアクション日本について知り、もっと知りたい」という気持ち。3年1組の高橋宏和さんのテーマは、『Good-byeストレス~呼吸法を用いたリラックス法~』についてで、「身の回りはストレスであふれているなんとかしたい、心のコントロールを知りたい」という気持ち。3年5組の小野夏子さんのテーマは、『陸上競技における試合で勝つためのトレーニング』についてで、「中高6年間取り組んでいる部活動の成果が出ない、なんとかしたい」という気持ち。3年4組の廣瀬玲菜さんのテーマは、『個展を開くためのイラスト制作』についてで、「イラスト制作していて、色彩について知りたい、追求したい」という気持ち。各人の「知りたい」という想いや課題意識が1年間の研究を支え、見事なプレゼンテーションとなりました。奇しくも、シーラカンスの調査研究に携わっている、安部館長と岩田さんが、シーラカンスのことを「知りたい。知りたいとずーっと思っていた。」ことを知り、本校の課題研究に取り組んだ生徒が世界的レベルの研究に進んでいくことを期待する一日でした。
校長 目黒 憲
仮設校舎での1年 平成24年7月27日
本校ホームページにアクセスいただいきましてありがとうございます。
3.11東日本大震災の影響で、昨年は8月に人事異動があり、また、8月24日に校庭に仮設校舎が設置され、まもなく1年となります。被災あるいは原発事故で、いまだに避難を余儀なくされている方々には、心よりお見舞い申しあげます。
7月20日の終業集会では、「1年前のことを覚えていますか」と生徒に問いかけました。体育館を間仕切りにした教室で生活していたこと、学校行事や部活動が計画通りに実施できなかったことなどを思い出してもらいました。現在は、仮設校舎とはいえエアコンが設置された教室で快適に授業に取り組んでいます。
さて、新年度になり4ヶ月が経ちました。この間の生徒の活躍や課題について振り返ってみます。
各種大会では、高校体育大会・総合体育大会・野球選手権大会そして各コンクールの地区予選会など、生徒たちは日頃の練習の成果を発揮してくれました。特に、印象に残ったことに、大会前にコートの復旧工事が入ったテニス部、大会直前にインフルエンザが流行したバスケットボール部、5月20日に「創造的復興教育フォーラム」(文科省委託事業)の一環として文部科学省の講堂で、震災と原発事故をテーマにした創作劇「ファイナルファンタジーフォー3.11」を公演した演劇部のことがあげられます。毎日の練習とは条件などが変わったことから、それぞれに練習計画や練習方法を工夫し、できることに精一杯取り組み、よく頑張りました。
年次ごとに振り返ってみます。
1年次では、遠距離通学生も多い中、登下校の時間にあわせた生活習慣が確立しました。また、新しいクラスメイトとの関係づくりも、概ね確立したようです。5月~7月のコミュニケーションワークショップにより、ゲームの課題をクラス全員で共有し、相互に理解を深めつつ、わかり合うことができたようです。講師の先生からも各クラスとも成長があったとの評価をいただきました。一大イベントは、科目選択です。「自己理解」と「進路」について、とことん追求しましたした。上級生の授業見学を行い、シラバスを研究し、科目選択をしました。相当悩んだことだと思います。悩んで悩んで自ら決定したその過程は、これからの学習や生活に大きく影響してきます。「自分で決めたことは自分で責任をとる。」という本校生の基本姿勢が身に付きました。今後は、進路希望をより明確にするために、「上級学校理解」と「職業理解」に取り組むこととになります。
2年次は、1年前、入学直後から年次6クラスが揃わない状態で7月まで過ごしました。そのような経験をしながら現在まで長欠者を一人もださずにこの7月を迎えました。これもクラスの団結・年次の団結があったからだと思います。特に、昨年内町小学校で生活していた3組が球技大会で全校総合3位になったことは、大変喜ばしいことです。また、2年次の大きな成果は、進路目標を明確にした生徒が多く出てきたこと、さらに校内での学習に取り組む積極的な姿勢が見られてきたことです。受験を制するコツは、クラスや年次で学習に取り組むことだといわれています。さらに多くの生徒が団体戦に加わることを期待しています。部活動では、3年次生の引退後、2年次生がリーダーとなって活動しています。1年次生に対し先輩として、技術指導はもとより総合学科での学びや様々な悩みの相談にのっています。本校の歴史は、3年次生から2年次生そして1年次生へ確実に繋がっています。
3年次は、まさに求人活動のまっただ中です。求人票が公開され、希望職種・会社の検討と会社見学、保護者をまじえ三者面談を行い、いよいよ就職活動がスタートしました。顔つきが変わり、生活が変わり、それぞれの目標に向かい就職活動が充実してきました。また、過日、ある専門学校のAO入試の手続きの書類が回ってきました。大学等の試験もスタートしたことを実感しました。進学の団体戦が始まり、互いに刺激し合い学んでいます。「3年間の学びの成果」と「やりたい仕事や勉強」を確認し、具体的に準備に入ったようです。保護者もみなさまからの応援もよろしくお願いします。
それぞれの年次で、夏季休業前までの課題を概ね克服していることが確認でき、安心しました。夏季休業後に、生徒全員が元気に登校することを願っています。
校長 目黒 憲
校是「個性 自律 創造」 平成24年4月13日
本校ホームページにアクセスいただきありがとうございます。
4月10日に平成24年度入学式を挙行し、新たに11期生240名を迎えました。本校は、来年度が10周年となる若い学校であります。しかし、その歴史は大正三年開校の「内郷村立農業補習学校」までさかのぼります。昭和二十三年の学校改革により、前身の「福島県立内郷高等学校」となり、平成十六年の校名変更まで、内郷高校56年の歴史と伝統を引き継いでいる学校であります。
本校の特色と生徒が本校でやるべき事は、本校の校是に示してありますので紹介します。
それは、「個性 自律 創造」です。「個性」とは、自己理解と自分像づくりのことです。本校では、6つの系列を設け、100を超える選択科目の中から、一人ひとりの興味・関心や進路の目標に応じて自分で科目を選択することができます。つまり、生徒は、自分自身を理解し、理想の自分像や目標を作り、その目標達成のために科目を選び、責任をもって学習を継続することにより個性を磨いていくことになります。
次に「自律」ですが、自分で決めたことに責任を持ち、その達成のために、規律やルールを決め、計画を立て、自らを規制し行動していくということです。
最後に「創造」です。理想の自分像や目標は無限です。生徒は、なりたい自分のイメージから人生の目標を設定し、総合学科ならではの「学び」を最大限に生かし、力を蓄えていきます。そして、将来、誰もやらなかったことに挑戦したり、価値ある新しい物を作り出していくという期待が込められた言葉です。まさに、これからの福島の復興や未来創造の担い手となることを願った言葉です。
4月9日の始業式では、校是「個性 自律 創造」について話しをし、新年度のスタートを切りました。10日の入学式でも同様に式辞の骨子とし、新入生に本校での生活の決意を促しました。年度末の人事異動で定年退職者1名、転出者9名を送り出しましたが、4月2日には、新たに9名の教職員を迎えました。その際、学校経営・運営ビジョンに「『総合学科の特色を生かした教育の推進』、開校10周年を節目に総合学科の更なる充実を図り、生徒の個性を尊重した教育活動を教職員が一致協力して展開します。」と明示し、今年度の教育活動の取り組みを確認したところです。
残念なことに被災が大きい北校舎は、建て替えの可能性が高く、仮設校舎での生活が今しばらく継続することになりそうです。本校を含め福島県は、復興が緒に就ついたばかりです。これからの復興の道のりを歩んでいくためには、学校・家庭・地域が一体となった教育活動を実践していかなければなりません。関係各位の力強いご支援を切に願うものであります。
平成24年4月13日 いわき総合高等学校
校長 目黒 憲
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